スポンサープロダクト vs ブランド広告の違いとは?

スポンサープロダクト vs ブランド広告の違いとは? 初心者セラーのためのAmazon広告完全ガイド

広告構造の概要およびスポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、ディスプレイ広告の違いと活用方法を説明します。
  • 更新日: 2025/4/6
  • 読了目安: 7分
  • 木田 有紗
  • 月額4,900円(税抜) + 販売手数料
    こんにちは。今回は、Amazonで商品を販売されている方、特に広告運用をこれから本格的に始めようとお考えの方に向けて、Amazon広告の基礎知識をご紹介します。スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、ディスプレイ広告の各種広告タイプの使い分けに加え、効率的な広告運用のために理解すべき広告の基本構造についてもご説明します。

    目次

    1. スポンサープロダクト広告 vs スポンサーブランド広告 vs ディスプレイ広告:使い分けガイド

    Amazon広告には複数の広告タイプがあり、それぞれ異なる目的と特徴を持っています。ここでは、スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、ディスプレイ広告の3つの主要な広告タイプについて、その違いと使い分け方を解説します。

    これらの広告タイプは相互に補完し合うため、複数の広告タイプを組み合わせて活用することで、より効果的な広告戦略を構築できます。まずは自社の広告目標を明確にし、それに最も適した広告タイプから始めることをおすすめします。

    広告タイプ比較表

    広告タイプ

    推奨利用目的

    広告フォーマット

    詳細案内

    スポンサープロダクト広告
    出品中の個々の商品の認知度向上
    カスタムクリエイティブは不要で、既存の商品情報がそのまま広告として使用されます。商品詳細ページに直接リンクします。
    スポンサーブランド広告
    ブランドの認知度向上
    ・商品コレクション: 複数の商品を紹介するか、既存のブランドストアを宣伝できます。
    ・ストアスポットライト: ブランドストアへのトラフィックを促進します。
    ・動画: 単一商品または単一ブランドの動画広告で、お買い物中のお客様を商品詳細ページまたはブランドストアに誘導します。
    ディスプレイ広告
    広い範囲での認知度、検討、コンバージョンの促進
    ・画像:主に単一商品を対象とする
    ・動画:単一商品を取り上げる動画広告

    スポンサープロダクト広告

    スポンサープロダクト広告は、Amazon広告のソリューションとして最初に導入されることが多い広告タイプです。クリック課金制(CPC)の広告であり、広告が表示されるだけでは費用が発生せず実際にクリックされた分だけお支払いいただくため、関心の高いお客様に絞ってアプローチできる方式になります。

    主な特徴:
    ・個々の商品を宣伝し、商品検索結果ページに表示されます
    ・お客様が商品を見つけて購入しやすいようにサポートします
    ・購入者を商品詳細ページに直接誘導します

    目的:
    売上と商品エンゲージメントを拡大することを目標とする場合に最適です。商品の認知度を高め、購入を促進したい販売事業者様に向いています。

    掲載場所:
    ・商品検索結果ページ内
    ・商品詳細ページ

    スポンサーブランド広告

    スポンサーブランド広告は、視認性の高い掲載枠に広告を掲載することで、お客様によるブランド発見やエンゲージメント促進に役立つ広告ソリューションです。

    主な特徴:
    ・ブランドロゴとカスタム見出しで、ブランドのアイデンティティを表現できます
    ・複数の商品を同時に紹介したり、ストア全体を宣伝できます
    ・クリック課金制(CPC)または1,000件当たりのビューアブルインプレッション単価(vCPM)の課金体系を選択できます

    目的:
    ブランドとブランドのロイヤルティを構築することを目標とする場合に最適です。貴社と類似する商品を購入しているお客様が貴社ブランドを発見するのに役立ちます。

    掲載場所:
    ・商品検索結果の上部、中部、下部
    ・商品詳細ページ

    注意点:
    スポンサーブランド広告を利用するには、Amazonブランド登録への登録が必要です。

    ディスプレイ広告

    ディスプレイ広告は、お客様が存在するあらゆる場所ではたらきかける、セルフサービス型のディスプレイ広告ソリューションです。

    主な特徴:
    ・登録済みの商品情報を使用して自動生成された広告クリエイティブを配信できます
    ・Amazonのサイト内だけでなく、外部のウェブサイトやアプリにも表示されます
    ・オーディエンスターゲティングやリターゲティングなど、豊富なターゲティングオプションが選択可能です

    目的:
    新規オーディエンスにリーチすることとブランドのロイヤルティを構築することを目標とする場合に最適です。

    掲載場所:
    選択したターゲティング戦略に基づいて、Amazonのサイト内だけでなく、外部のウェブサイトやアプリにも表示されます。

    2. Amazon広告の基本構造を理解しよう

    Amazon広告は階層構造で構成されており、キャンペーン、広告グループ、個別の広告という3つの階層で構成されています。この構造は、それぞれの階層で異なる役割と責任を持っています。また、複数のキャンペーンをグループ化して管理するためのオプション機能として、ポートフォリオがあります。それぞれ見ていきましょう。
    1) ポートフォリオ:戦略的なグループ管理のためのオプション機能。複数のキャンペーンをグループ化。
    2) キャンペーン:予算管理と広告タイプの決定層。
    3) 広告グループ:商品のグループ化、入札額の設定、ターゲティングの単位、広告のバリエーション管理

    キャンペーンとは?

    キャンペーンは、Amazon広告における予算管理と広告タイプの決定を行う階層です。ここでは、スポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告、ディスプレイ広告のいずれかを選択し、日次予算や配信期間を設定します。キャンペーンは複数の広告グループをまとめる単位であり、広告活動の大きな方針を定める役割を担います。商品の状況や市場の変化に応じて、柔軟に予算を調整できるため、効率的な広告運用の基盤となります。

    キャンペーン活用方法およびメリット

    広告タイプの使い分け
    プロダクト広告で直接的な売上を追求し、ブランド広告でブランド認知度を高め、ディスプレイ広告で幅広いリーチとリターゲティングを行うなど、目的に応じた広告タイプの選択により、総合的なマーケティング戦略を実現できます。各広告タイプは相互に補完し合うため、組み合わせて活用することでより効果的な成果が期待できます。詳細は本ページ前半の「使い分けガイド」をご参照ください。
    柔軟な予算管理
    日次予算で細かくコントロールできるため、商品の状況や市場の変化に応じて、迅速に予算を調整できます。在庫状況や季節要因に合わせてリアルタイムで予算配分を最適化することで、広告費用対効果を高めることができます。パフォーマンスの高いキャンペーンに予算を集中させるなど、データに基づいた柔軟な運用が可能です。
    ターゲティング戦略の最適化
    オートターゲティングでデータを収集し、マニュアルターゲティングで効果的なキーワードに集中するという段階的なアプローチにより、効率的な広告運用が実現します。まずは幅広くデータを集めて、どのキーワードが効果的かを見極めてから、成果の出るキーワードに絞り込むことで無駄な広告費を削減できます。この方法により、推測ではなく実際のデータに基づいた最適化が可能になります。
    パフォーマンスの可視化
    キャンペーン単位での効果測定が容易になるため、どの広告タイプが効果的か、どのターゲティング方法が成果を上げているかを明確に把握できます。クリック率やコンバージョン率などの主要指標を比較することで、何が上手くいっているのか、何を改善すべきかが一目で分かります。この透明性の高いデータ分析により、継続的に広告運用を改善していくことができます。

    キャンペーンで設定すべき内容

    ・広告タイプ:スポンサープロダクト広告(商品の直接的な売上増加)、スポンサーブランド広告(ブランド認知度向上)、ディスプレイ広告(幅広いリーチとリターゲティング)
    ・キャンペーン名:広告タイプ、商品、ターゲティング方法が分かる命名
    ・日次予算:商品の状況や目的に応じて設定
    ・配信期間:開始日と終了日の指定(継続的な配信か期間限定か)
    ・ターゲティング方針:オートターゲティング(データ収集)またはマニュアルターゲティング(最適化)
    ・入札戦略:動的な入札(アップとダウン)、動的な入札(ダウンのみ)、固定入札

    キャンペーン名は、広告タイプ、商品、ターゲティング方法が分かるように付けることが重要です。後から見ても内容が理解できる命名規則を採用しましょう。ターゲティング方針は、データ収集段階ではオートターゲティング、最適化段階ではマニュアルターゲティングを選択することで、効率的な運用が可能になります。

    広告グループとは?活用方法は?

    広告グループは、キャンペーン内でより細かいターゲティングを行う単位です。ここで具体的な入札金額、キーワード、商品ターゲティングなどを設定し、実際の広告配信の詳細を決定します。キャンペーンレベルでは大きな方針を決めますが、広告グループレベルでは、個々のキーワードや商品に対して最適な設定を行います。

    広告グループ活用方法およびメリット

    キーワードの性質別管理
    ブランドキーワード(例:Nike)、一般キーワード(例:靴)、ロングテールキーワード(例:幅広 甲高 スニーカー)など、性質の異なるキーワードを別々の広告グループで管理することで、それぞれに最適な戦略を適用できます。例えば、ブランドキーワードは高いコンバージョン率が期待できるため積極的に入札し、一般キーワードは幅広いリーチを目指して適度な入札額に設定するなど、キーワードの特性に応じた運用が可能になります。この分類により、どのキーワードタイプが最も効果的かを明確に把握でき、予算配分の最適化につながります。
    マッチタイプの使い分け
    完全一致、フレーズ一致、部分一致を別々の広告グループで管理することで、それぞれの特性に応じた最適化が行えます。完全一致は高い関連性で確実な成果を狙い、部分一致は幅広いリーチで新しい機会を発見するなど、マッチタイプごとに異なる目的を設定できます。各マッチタイプのパフォーマンスを比較することで、自社商品に最適なターゲティング方法を見つけることができます。
    競合対策の実施
    競合商品をターゲティングする広告グループを作成することで、競合商品を検討中の顧客に自社商品をアピールできます。競合商品の詳細ページや検索結果に自社広告を表示させることで、比較検討段階の顧客に選択肢を提示し、新規顧客の獲得機会を増やすことができます。ただし、競合商品のターゲティングは通常のキーワードとは異なる戦略が必要なため、専用の広告グループで管理することで効果的な運用が実現します。
    パフォーマンスの詳細分析
    どのキーワードグループが効果的か、どのマッチタイプが成果を上げているかを明確に把握できるため、効果の低いキーワードを素早く特定して除外し、効果の高いキーワードに予算を集中させることができます。広告グループごとに詳細なデータを確認することで、キャンペーン全体の中でどの部分が成功しているのか、どこに改善の余地があるのかが一目で分かります。このデータに基づいた意思決定により、継続的に広告効果を高めていくことが可能になります。
    柔軟な戦略変更
    広告グループ単位で戦略を変更できるため、一部のキーワードグループのパフォーマンスが低下した場合でも、キャンペーン全体を停止することなく、該当する広告グループのみを調整できます。例えば、特定のキーワードグループの入札額を下げたり、配信を一時停止したりしても、他の広告グループは通常通り配信を続けられるため、リスクを最小限に抑えながら改善を進められます。この柔軟性により、市場の変化や商品状況に応じて素早く対応し、常に最適な広告運用を維持することができます。

    広告グループで設定すべき内容

    ・広告グループ名:ターゲティング内容が分かる命名
    ・デフォルト入札額:キーワードや商品ターゲティングの基準となる入札額
    ・ターゲティング方法:オートターゲティング、マニュアルターゲティング(キーワードおよび商品)
    ・ネガティブキーワード:無駄なクリックを防ぐための除外キーワード

    広告グループ名は、どのようなターゲティングを行っているか一目で分かる命名が重要です。キーワード選定では、マッチタイプの特性を理解し、目的に応じて使い分けることが効果的な運用につながります。ネガティブキーワードを適切に設定することで、無駄な広告費を削減し、効率的な運用が実現します。

    ポートフォリオとは?

    ポートフォリオは、複数のキャンペーンをグループ化して管理するための機能です。必須の機能ではなく、複数のキャンペーンを運用する際により効率的に運用したい方向けの機能です。カテゴリーや戦略ごとに予算配分を明確にし、パフォーマンスを比較分析でき、さらに複数キャンペーンの一括操作やポートフォリオ単位でのデータ抽出が可能なため、広告運用を始めてから暫く経ってキャンペーン数が増えてきた段階で利用いただくことで、管理工数削減を実感いただきやすいです。

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    3.まとめ

    本記事では、Amazon広告を初めて活用される販売事業者様向けに、広告の基本構造と主要な広告タイプについて解説しました。
    Amazon広告は階層構造で構成されており、キャンペーン、広告グループ、個別の広告という3つの階層があります。また、複数のキャンペーンをまとめて管理したい場合は、オプション機能としてポートフォリオを利用できます。各機能をうまく活用することでより効率的な運用が可能です。

    主要な広告タイプは3つあり、スポンサープロダクト広告は個々の商品宣伝や売上拡大、スポンサーブランド広告はブランド認知度向上とロイヤルティ構築、ディスプレイ広告は新規オーディエンスへのリーチとリターゲティングに適しています。これらの広告タイプは相互に補完し合うため、複数を組み合わせて活用することで、より効果的な広告戦略を構築できます。まずは自社の広告目標を明確にし、それに最も適した広告タイプから始めることをお勧めします。

    よくある質問

    広告関連のトラブルがある際はどこを確認して問い合わせたらよいですか。
    こちらのヘルプページをご参照ください。
    また、広告キャンペーンマネージャーの画面上の右上にある「?」ボタンよりお問い合わせも可能です。
    最初はどの広告タイプから始めるべきですか。
    Amazon広告を初めて利用される場合は、スポンサープロダクト広告から始めることをおすすめします。

    スポンサープロダクト広告は、以下の理由で初心者に最適です:
    ・シンプルな設定:個々の商品を選択して広告を作成するだけで、すぐに開始できます
    ・明確な成果:商品詳細ページへの直接誘導により、売上への貢献度が測定しやすい
    ・低リスク:クリック課金制(CPC)のため、実際にクリックされた分だけの支払いで済みます
    ・学習しやすい:広告運用の基本(キーワード選定、入札調整など)を実践的に学べます

    スポンサープロダクト広告で基本的な運用に慣れてきたら、次のステップとしてスポンサーブランド広告やディスプレイ広告の利用も検討しましょう。目的に応じて複数の広告タイプを組み合わせることで、より効果的な広告戦略を構築できます。
    ポートフォリオ、キャンペーン、広告グループはすべて設定が必要ですか。
    キャンペーンと広告グループは必須ですが、ポートフォリオは任意です。それぞれの役割を理解して、目的に応じて活用しましょう。
    まずはキャンペーンと広告グループの設定に集中しましょう。ポートフォリオは、複数のキャンペーンを運用するようになってから、管理の効率化のために導入することをおすすめします。
    広告の対象商品に制限はありますか。
    禁止されているコンテンツ、商品、サービスや制限対象カテゴリーがあります。詳しくはこちらをご確認ください。
    ポートフォリオはどのように活用できますか?
    複数キャンペーンをまとめて管理する際に特にご活用いただけます。下記の例をご参考ください。

    ・商品カテゴリー別管理:家電製品、日用品、季節商品など、カテゴリーごとに予算配分と効果測定
    ・ブランド別整理:複数ブランド展開時に、各ブランドの広告効果を明確に把握
    ・戦略別グループ化:新商品立ち上げ、在庫処分、ブランド認知向上など、目的別の成果測定
    ・シーズン別管理:春夏商品、秋冬商品、年末年始特別商品など、時期に応じた最適化
    ・自動予算上限設定:月次または期間内の予算上限を設定できます
    ・予算の自動共有:同じポートフォリオ内のキャンペーンは、その月の前日までに使用されなかった予算を、すでに1日の予算を使い切った他のキャンペーンと自動的に共有できます
    ・統合的なパフォーマンス測定:ポートフォリオ単位で広告タイプ全体のパフォーマンスを総合的に測定できます

    注意:ポートフォリオの予算設定はキャンペーンの予算設定よりも優先されます。
    headshot image of Hyunju Ryu
    木田 有紗
    Amazonジャパン合同会社セラーサービス事業本部にて、Learning Program Managerとして活動しています。日々、コンサルタントやアカウントマネージャーの成長をサポートし、チーム全体のスキル向上に取り組んでいます。プライベートでは、旅行、編み物、クラフトビール巡りなどの趣味を楽しんでいます。

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